「カッパ」の働き掛けで正社員として入社できることになった。
そこで一応社長の面接を受けることになった。
社長は我々の部署から車で1時間くらい離れた本社にいた。
社長は若く長身でハンサムだった。
話を要約すると「インターネット黎明期のどさくさに紛れて一緒にのし上がろう」というものだった。
僕自身が社会からドロップアウトした人間であり、この頃大前研一をさかんに読んでいたので、社長の考え方には大変感銘を受けた。というよりこのような人間の登場を心の中で待ちわびていた。
ただ私にとっては余りに理想的な社長像なので僕は逆に警戒心を持ってしまい、面接中はずっと睨んでいた。
それでも社長は「良い人材が入社してくれた。」と言ってくれた。すごく嬉しかった。
後に会社を辞めた時に社長から労いのメールを頂いた。さらに後「好青年」の結婚式でお会いした際には「何時でもまた来い」とまで言って頂いた。
本当に魅力的な人物であり、器が大きかった。
社長が取引先の方と別れ際に90度以上の角度でお辞儀して長い間そのままの姿勢でいたことが頭に強く残っている。以後私も真似するようになった。