セールスフォースはクラウドの走り

セールスフォースが出てきてSaaSというものを初めて具体的に認識した。IaaSやPaaSの登場の頃にはSaaSのおかげで理解は早かった。ただ、その後Salesforceがどうなったかは知らなかった。Salesforceはどうなったか調べてみた。

日本国内のPaaS市場で第1位。日本国内の営業支援システムのマーケットシェアの過半数を握り、CRMの世界マーケットシェア第1位。なんと世界のソフトウェア企業ランキングでも第10位にくいこんでいる。従業員数が四万人近い大企業になっていた。

20年前の登場時から革新的な企業だった。世界中のソフトウェア企業がソフトウェアの販売競争をしていたころ真っ先にサブスクリプションを取り入れた。海賊版や不正コピーに悩まされることなく金のとりっぱぐれもない。そして利用者側はシステム構築はおろかシステム自体を持たなくてよい。ウィン・ウィンだ。他の会社とは全く違う事をやり始めた結果、大成功をおさめた。

革新的であればあるほど群れからははぐれてしまう。見た目には間違った方向に進んでいるようにも見える。だがその道が正しければブッチギリの一位になれる。Salesforceはそれを示している。

徹夜はツライよ

年を取ると無理が効かなくなる。
もちろん徹夜なんて無意味だとは思う。それでもリーマンたるもの無理や無意味に目をつぶりやらねばならない時もある。

誰が呼んだか(呼んでません)アイアム ジャパニーズビジネスマン。24時間戦えますか? と聞かれたら。イエス!タカス!と答えてヘリに乗りむチョップリフターをPGPで撃墜するエロテロリスト。

やっぱ徹夜はしないほうがいい。

プログラミングスクールブームは2度くる?

プログラミングは難しい。教室のようなところで強制的に人に習うのは多くの人にとって理にかなっている。独学で習得できるような人はほんの一握りだろう。

だが、結局そんな一握りの人間が普通の人の百倍くらいの生産性を叩き出すのもプログラミングの世界の真実である。

だからといってプログラミングを学ばない理由にはならない。プログラミングはこれからの時代の必修スキルなのだ!

と80年代にも全く同じことを言われて仕事帰りのサラリーマンが街なかのパソコン教室でBASICを習ったのは公然の秘密だ

だがあの時は教養として学んでいた側面があった。現在のスクールは一種のサバイバル術としての側面が大きい。単純に日本が貧しくなったという一面はあるだろうが、広く一般にプログラミングが浸透したのは間違いない。

2025年の崖とAI

 日本は情報化が早かった。そして生真面目にシステムを構築した。そのせいで使い物になるシステムがどこの企業にもあった。

で、使い物になるシステムだからやりたいコトが増えるたびに手を入れ続けた。ガラガラポンでイチから作り直す必要などどこにもない。なにしろ使い物になんだしし今まで動いてきたのだから。作り変えなんてリスクを取る必要はない。みんなサラリーマンだもの。変化は一番キライなのだ。

世界的に見ても日本はメインフレームの稼働率が高く、ITへ掛けるお金のほとんどが既存システムの維持費用に消えていく国となった。イノベーションのジレンマとはうまいこと言ったものである。

この状態を内部から変えることは多分永久にできない。だから通産省のレポートをありがたい。日本人はお上に弱い。このレポートを口実にして2025年までに基幹システムの刷新を進めることができるかもしれいない。

やったらやったでうまくいくはずと僕は楽観している。

ケンとリッチー 2人の愛したUNIX

ケン・トンプソンとデニス・リッチーによってUNIXは作られた。

ケンが作ったB言語をリッチーが改良してC言語を作った。最初はアセンブラで書かれたUNIXはC言語で書き直された。

あっさり書くとあっさりしているのだがトンデモナイ偉業である。二人のウォズニアックが出会ってマックとハイパーカードを作った感じである。二人ともウォズであり、ジョブスはいないのでUNIXはビジネスにはならなかった。欲しい人にはタダでコピーを配っていた。

まさか半世紀たってもUNIXがバリバリに使われているとは思わなかっただろう。二人にはMacOSやLinuxは古臭いOSに見えているに違いない。

結局、五十年もの間ケンとリッチーの二人に匹敵する才能の持ち主は生まれなかったのだ。

秀丸の子供

それくらい秀丸が大好きなのだ。

無きゃ無いでなんとかなる気もするが、離れてみるとありがたみが身にしみる。

マクロが織りなす自動化の調べ。矩形選択と正規表現のハーモニー。強調表示の色とキーのカスタマイズがいざなう無限の宇宙。

秀丸はいちエディタではなく環境そのものだと言われる ゆえん である (誰も言ってないが…)



ルーターとスイッチの境はアイマイ

ソフトとハードは思ったよりも離れていない。ソフトがハードを擬態できるのは仮想マシンとしてよく知られている。逆にハードの方でソフトでやっていた仕事を高速化したのがL3スイッチ。ソフトで実装されたルーターは淘汰されスイッチにほぼ全て置き換えられてしまった。ソフトとハードが思ったよりも離れていない良い例である。

エンジニア(かえる)の趣味

自作PCにコストメリットがあったのは遥か昔のこと。今では完全に趣味の世界。

昔は自作PCを組んで、家庭内ネットワークを構築してメールサーバやDNSサーバなんかも運用していた。完全なオンプレ環境。今ではgmailとさくらインターネットのレンタルサーバになった。考えたら家庭内はとっくの昔にクラウド化されていた。

会社は間違うトコロ?

子供の授業参観に行った時に「教室はまちがうところだ」という詩を知った。みんなの前で話すのは怖いし恥ずかしい。けれど最初から上手にできる人なんていない。どんどん間違えていこうといった内容だった。心に残った。

社会人なって驚いたのは未来の予定をまるですっかり見通しているかのようにスケジューリングしてその通りに物事が進捗していくことだ。勿論ぜんぶ嘘っぱちだ。ごまかし二重帳簿の産物だ。

フォーターフォール型開発は(本当は日本の社会自体にある悪い点とも思うが)失敗や誤りを許容しない全体主義のようだ。

失敗を認め誤りを訂正することこそが科学の本質である。開発手法に民主主義を取り入れる必要はないが科学の考え方は取り入れるべきである。